第4回目である今回は、株式会社森ビルで働きながら、エリース東京クラシックでプレーする土井岳士さんにインタビューをしました。都市の在り方についてとことん考え、週末にはサッカーに全力で打ち込む土井さんの仕事に対する考え方、姿勢について伺いました。大学生の憧れの職種の一つでもある総合デベロッパーについても理解が深まる記事となっています。


プロフィール

土井 岳士 / Doi Takeshi / 株式会社森ビル (1979年8月6日) / 愛知県出身

千種FC→愛知FCユース→明治大学→エリース東京FC→エリース東京クラシック

エリース東京FCホームページ:https://www.aries-tokyo.jp/

株式会社森ビル:https://www.mori.co.jp/



|森ビルとは

玉置&小林:初めまして。本日はお忙しい中お時間を取っていただきありがとうございます。よろしくお願いします。
早速ですが、総合デベロッパーという職種について簡単に教えていただいてもよろしいですか。

土井さん:私たち森ビルは、総合デベロッパーの一つで、「都市を創り、都市を育む」ということをしています。具体的に言えば、都市がどうあるべきかを考え、コンセプトを決め開発に取り組み、開発して終わりではなく、その都市を魅力的にしたり、資産価値を保ち、上げていくために運営します。都市には、ビル(オフィス)だけではなく、住宅、商業施設なども存在しています。そういったものも全て扱いながら、都市開発を行っています。都市とは徐々に創り上げていくものなので、50年、100年と長期的な目線で都市について考える必要があります。

玉置:総合デベロッパーっていったいなんだろう。という疑問があったのですが、とても良く分かりました。
次に、他社とは違う森ビルならではの特徴はありますか。

土井さん:弊社では、「東京を世界一の都市にする」という目標を掲げ、主に港区を中心に大規模な開発を行っています。事業を進めていく中でのこだわりとしては、すべて自社でやるということが挙げられます。地権者を説得し、土地をまとめるところから開発、その後の運営まですべて行います。広告代理店のようなお仕事も行います。大手のデベロッパーとなると子会社化し、分業しているところも少なくありません。他社の方からは、そんなことまでやるんですか!?という言葉をいただくことも多くあります。また、弊社は「Vertical Garden City – 垂直の庭園都市」を理想としています。建物を高層化することでつくるコンパクトシティは様々な魅力を持ち、それを核に都市の主役である「人」が集まり、活発な経済活動や文化活動を生みだすと考えています。

©Camffice2021


|「街のメディア化」を目指す

玉置:都市開発といっても、ただ建物を建てるという訳ではなく、そこから如何に人のニーズを満たし、魅力のある街にしていくのかが重要なんですね!
現在、土井さんはどんなことに取り組んでいらっしゃいますか。

土井さん:入社から20年間、タウンマネジメント業務に携わっています。街全体のトータルな視点を持ったコーディネーター役です。その中でも、現在は「街のメディア化」という新たな取り組みを行っていて、街を一つのメディアと捉え、街にある広告媒体やイベントスペースを販売しています。街をメディアとして、情報発信とマネタイズ行う、大まかに言うと、街の営業をしています。広告を通じて、街に様々な仕掛けを創り、「街に訪れること」をエンターテインメント化したいと考えています。

玉置:人を楽しませる街づくりということですね。実際、僕ら自身も、六本木を訪れた際、言葉にできないワクワクを感じました。
次に、今まで働いてきた中で最も印象的な経験は何ですか。

土井さん:入社3年目で表参道ヒルズの立ち上げ、運営に関わったことです。元々は違う部署にいたのですが、表参道ヒルズに関する社内の勉強会に参加し、自分を売り込んで、異動しました。何十年とたくさんの人が様々な準備をしてきた中で、それがいよいよ形になる瞬間はとても感動的でした。当時は、3年目ということで、仕事には少し慣れてきたものの、街づくりのプロとしては、まだまだでした。とにかく、自分の目の前の課題をがむしゃらにクリアしていき、できないことがあれば、悔しさを感じることも多くありました。しかし、そういった困難を乗り越えた先で、結果を出すことの楽しさにも気づくことが出来ました。あの時、立ち上げに関わった経験は、今の自分にも活かされているので、本当に運がよかったなと思います。

玉置:一つの建物を建てるのにそれほど時間がかかるんですね。たくさんの人の情熱が注がれた建物が完成する瞬間に自分も立ち会ってみたいです。
総合デベロッパーという職種には、様々なことが求められると思いますが、向き不向きはありますか。

土井さん:大前提として、街づくりが好きという気持ちが必要であると思います。森ビルの社員の方々を見ても、皆、街づくりを愛していて、自分の仕事に誇りを感じている印象を受けます。また、アンテナを張ることも大事です。街づくりといっても様々な要素が絡んでくるので、常に好奇心を持って、求められているものは何かを考える癖を持っておくとよいと思います。最後に、無理が利くというのも重要です。表参道ヒルズ立ち上げの際は、とにかく多忙で、夜遅くまで働くこともありましたが、周囲の人と励まし合いながら、乗り越えました。

玉置:やはり好きなことが仕事になるというのは素晴らしいことですね。
次に、土井さんの就活についてお話を聞かせてください。


「街のメディア化」についてさらに詳しく知ることができる記事です!
土井さんも登壇されています。



広告商品の開発支援から見えた
“街づくりのプロ”が作るWEBメディアのポテンシャルhttps://mediadock.cci.co.jp/column/article13/


|就活について

土井さん:もともとずっとプロ選手を目指してサッカーをしていました。しかし、学年が上がるにつれて、自分の立ち位置を認識し、さらに、前十字靭帯をけがしてしまったことで、方向転換をしました。最初は、落ち込みましたが、もうリハビリするしかない!と吹っ切れて、就活を始めました。初めは、徹底的に自己分析を行いました。自分という人間が、「何に喜びを感じるのか」「どういうことをやりたいのか」などを考え、とにかく自分と向き合う時間を増やしました。その結果、自分に自信を持つことが出来るようになりました。実際に、明治大学の体育会でサッカーをしてきたという実績に自信を持っていたのでサッカー部のブレザーで就活を行いました。
20年で自分のやりたいことを決めるのは難しいと思っていたので、業界を絞らず、とにかくいろいろな企業の説明会に行きました。その中で、「人に影響を与えられる仕事」という自分の就活の軸に合う企業を見つけていきました。

|エリース東京FCというクラブ

小林:自己分析を通じて、自分の強みを見つけ、自信を持つことが重要なんですね。
ここからは、サッカーのお話を伺いたいと思います!
エリース東京FCとはどのようなクラブですか。

土井さん:1970年に発足した歴史あるチームで、仕事とサッカーを両立して、クラブライフを楽しもうというコンセプトで活動しています。組織が逆ピラミッドになっていて、トップチームが一番若くなっていて、何歳になってもサッカーを続けやすい環境が整っています。なので、何歳になっても新人です(笑) 

小林:何歳になってもサッカーができる環境が整っているのはとても魅力的です。
土井さんが感じる社会人サッカーの良さとは何ですか。

土井さん:週末に真剣勝負の場があることです。プロはお金をもらってサッカーをしています。しかし、プロだけがサッカーではないです。社会人はお金をもらっている限り、皆、何かのプロであると考えていて、そういった人間たちがサッカーに全力で取り組んでいるというのが社会人サッカーの面白さだと思います。また、個人的には、仕事がどれだけ辛くても、週末にサッカーをすればすべてリセットすることが出来るので、サッカーなしでは生きられないです(笑)

小林:社会人は皆、何かのプロであるからおもしろいという視点はとても共感しました。
最後に、土井さんの今後の目標を聞かせていただいてもよろしいですか。

土井さん:直近の目標は、現在、行っている「街のメディア化」の事業を成長させていくことです。この事業に第一世代として関わり20年間タウンマネジメントに携わってきたノウハウを活かして、会社のマネタイズの軸にしたいと考えています。また、ずっとサッカーをしてきたので、街づくりにスポーツ要素を落とし込んだ新規事業を立ち上げたいですね。
今後もタウンマネジメントという仕事をとことん深堀していきたいです。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございました!

今回は、エリース東京クラシックに所属する土井さんにインタビューをしました。日本を代表するデベロッパーである森ビルで、東京を世界一魅力的な都市にするため、日々、挑戦し続ける土井さんのキラキラしたカッコいい姿にとても感心しました。
エリース東京FCのように、何歳になってもサッカーをできる仕組みが整っている環境は大変貴重で、社会人サッカーの発展には欠かせないと思います。
現在、大学3年生でそろそろ就活を意識しだす時期に、デベロッパー業界の最前線で活躍されている方のお話を伺えたのはとても貴重な経験でした。