どう在りたいのか。常に葛藤しながらも、僕は前に進み続けてきました。|瀧口 朋希|株式会社アンソリュート|東京都社会人サッカー

学生が運営する社会人サッカーメディアCamffice。

今回は恵比寿にある株式会社アンソリュートオフィスにて、瀧口朋希氏に対して取材を行った。

人とは違う生き方」を目指し、異色のキャリアを形成しながら、現在ではベンチャー企業である株式会社アンソリュートにて、会社経営に携わられている瀧口氏。

そんな瀧口氏の人生をこれからを生きる21歳の私が取材した。

「自身の在り方」を模索し、葛藤を続けながらも瀧口氏が築いてきた人生に是非ともご注目頂きたい。

名前:瀧口朋希 / Takiguchi Tomoki

生年月日:1992/01/13

経歴

ベガルタ仙台ジュニアユース東北高校阪南大学FC.BANDELIE

本日は取材ご協力頂きありがとうございます。宜しくお願いいたします

いえいえ。僕の話で良ければ。本日はよろしくお願いいたします。

今回の取材では瀧口様の人生にフォーカスしてお話をお聞きしたいです。まずは学生時代まで遡りお話を伺っても宜しいでしょうか?

はい。学生時代から、今とあまり変わらない様な人間だった気がします。性格的にオンとかオフが無くずっと一緒というか。また、

人と同じ事をやることが嫌。平凡な人生は嫌。

そういった考えもその頃から漠然的に持っていました。改めて考えてみると、サッカーが好きというのは前提としてありつつ、人とは違う人生を歩みたい、というものが根底にあったからこそ学生時代プロサッカー選手を目指していたのだと思います。地元の仙台から関西の阪南大学に進み、とことん大学までサッカーを続けましたね。しかし結局は、後々Jリーガーになった同期との差に現実を知り、割と早い段階でプロは諦めてしまいました。今思えば「その時の夢なんてものは、あまりに甘い考えだったよな。」と自身のサッカー人生に対して思ってしまいますが、それでもひたむきに後悔のないよう最後までサッカーを続けていましたね。

学生時代はサッカー選手を目指されていたのですね。ただ学生時代を終えるということは、多くのサッカー選手を諦めてしまった方と同じようにセカンドキャリアへの選択が迫ってきます

そうですね。僕も結局諦めてしまったからには、サッカー選手を目指す人生から次のステージへと決断が必要でした。僕にとっては社会人という新しいステージに進むための就職活動ですよね。しかし僕の場合は、ゴリゴリな就職活動とかはしてなく‥(笑)今思えばただの怠惰ですが、1社目さえ決まればそこからは自分次第でキャリアアップできるという根拠のない自信に満ちあふれていました。

ただ、僕には人生の行動選択に関して悩んだ時、大切にしている視点があります。

それは、まずは自分自身が向かっていきたい方向に進めているのかをよく考える。それが7割くらいあっていれば問題ない。

結局大切なものはその時の感情だということです。

よく何か物事を決める重要なポイント、人生の岐路に立つことってあると思います。「この選択って正しいのか。」就職活動で言えば「この会社って自分に合っているのか。」など。こういう未来の話って、結局のところいくら考えても分かるわけないんですよね。その選択に自信は必要ないと思っていて、選択した後、いつか振り返った時にあの選択をしていて良かったと思えるその後の行動が大切だと思っています。だからこそ、結局はその時の感情を大切にするべきと自分は考えています。僕の場合、サッカー選手になることを諦めてしまいましたが、それでもまだ人と違う人生を歩みたいという想いは失っていませんでした。なので、その感情を大切にして人とは違う生き方ができそう、感覚的に何か起こるのではないかなと、

広告×東京という二つのワードの中で企業を探し就職してしまいました。

今思えば、余りにも簡単な決め方でしたが、7割合っていれば良いので。(笑)

なるほど。感情ですか。

はい。その時「何に燃えるか」「やりたいか」その感情の盛り上がりって僕の中でとても大事で。自分自身が情熱を懸けれるものですね。ただ、それで全てが上手くいく訳ではなくて、

自分自身が本当にやりたいことを見つけるためにすべきもの

についてはこの後分かっていくことにはなるのですが。

本当にやりたいことを見つけるためにすべきもの気になります。そうして始まった社会人としてのスタートはどのようなものだったのでしょうか。1社目での経験をお聞かせ頂きたいです。

一社目ではマス媒体、中でも紙媒体にのせる広告の営業を一心不乱にやっていましたね。仕事は毎朝100件電話をかけるところから始まっていきました。電話をかける。断られる。罵声を浴びせられる。また機械のように電話をかける。そんな怒濤の日々でした。会社で働くとはこういうものなんだと、自分に言い聞かせて三年間ひたすらにやっていましたね。

しかし、そんな中でも自分が人と違う生き方を出来ているのかという点での葛藤を抱えていました。

新聞の一部分に掲載される広告。実際に何人が手に取り、見るか見当もつかない物を、何の根拠もないまま顧客に提案し続ける。

そこに自分の語れる本質的な部分がどこにあるのか。

これって誰でもできる仕事なんじゃないか。自分が社会という大きな枠組みから見たときに、いかに人と異なった価値を提供できる人間になっていくことが出来るのか。そうした点での葛藤をしていました。また当時はマス媒体をメインに取り扱っていましたが、その時は丁度デジタル広告がマスを上回ると言われていた時代でもありました。そうした様々な要素の中で、結局今の自分自身のやっている事を変えようとなりましたね。そこから転職活動に入っていきました。

ただ絶対に言っておかないといけないことがあります。

それは単に自分がそういう人間だったということですね。この転職時に初めて時間をかけて自己分析をしたのですが、感情や概念のようなものだけで無く真に自分がやりたい事を理解出来たというか。だからこそ確信を持てた転職ができたのだと思います。営業でも100件かけて1件成功させる人もいれば5件成功させる人もいて、その価値は絶対にあるわけです。今思えば、その道を突き詰めれば絶対に違う道もあったと思います。ただやはり根底人とは違う生き方をしたいというのがありましたし、そのためには自分の市場価値を上げなければいけないと思っていました。

だから仕事を変えなければならなかったし、そこから何をするのか考えました。

考えた末にやはりデジタルをやりたいという事と本質的な価値を提供したいと自分の中で答えを出し、2社目に入社しました。

(※2社目時代。手前、瀧口氏。奥は当時同僚で、現在は共にFC.BANDELIEに所属する中島氏。)

自己分析ですか。感情や直感をより確かなものにし、決定づけていく為に大切なものであるということが分かります。そうして決断した2社目は如何でしたか。

2社目には2年ほどいたのですが、まるっきり世界が変わりました。会社の規模もいきなり5,60人規模の所から1,000人規模の所まで増えましたね。

1,000人規模の会社の中で25歳で一人、エクセルも操れない自分。

営業職から一日中オフィスで、管理画面を見ながら数値根拠を基にして、クライアントに提案をしアウトプットを出す。そんな今までとは、全く違う仕事になりました。逆境、慣れないことばかりでした。ただそういう仕事をしたかったし、自分自身のやりたいことでした。

それに、僕は幸いにもその会社で人生を決めるほどの影響を受けた人にも出会いました。

今、僕が働いている会社のトップにいる仲田さんですね。当時仲田さんは会社の直属の上司でした。仲田さんにはその時週1くらいで面談をして頂いていたんですけど、話の内容が仕事の話とかあまりしなくて。するのは人生観とか在り方で。

「どう在りたいの。どう生きたいの。」

とか良く聞かれましたね。仕事って人生の中で言えばいわば一部分でしかなくて。こう生きたいという大枠を捉えてから仕事に置き換えて、目標を考えて、仕事に落とし込んでいく。そういったことを毎週毎週続けていきましたね。そんな中で自分も大きく成長していけました。1年くらいしたときに仲田さんが独立したのですが、その後辞めてからもよく呑みには連れて行ってもらっていました。その時にまた仲田さんとは色々話しますよね。

仲田さんがやっている事とか、僕自身の人生についてです。

自分自身が今をどう生きているのか、これからをいかに歩んでいくかを熱心に話していました。そこが自分の次の転職にも大きく影響していきましたね。次のステップに関して、その時仲田さんも新会社を丁度始めようという時ですぐにそっちに行く選択肢もありました。ただ、最終的には、仲田さんのことをロールモデルとして一旦は個人事業主として自分自身の力をつけていくことが、前に進んでいける方法だと決心しました。人とは違う生き方をする為にそれを出来るだけの自分自身を築いていく必要は絶対にあって。

僕は個人事業主という道を選択しました。

2社目は正に人生の転換期ともいえると思います。そんな中で迎えた次のステージ、個人事業主とはどういったものだったのでしょうか

フリーランスは2年程やっていました。個人事業主として広告運用が必要な会社から仕事を貰ったり、社内のマーケティング組織の一人として入ったりもしました。自分で営業活動など動いたりもしましたけど色々な人にサポートして貰えて、本当にありがたかったですし、それが無ければやっていけませんでしたね。

その中であった様々な経験が自分を深めていきました

位置づけとしてそういうことをしたかった時期でもありました。だからこそ、自分の中で納得がいくまで仲田さんの会社に入ることは待ってもらっていましたね。そして自分自身に対して折り合いがついたタイミングで、仲田さんがやっている今の株式会社アンソリュートに入ったという形です。

そうして現在に至るのですね。今の株式会社アンソリュートと瀧口氏について教えて頂きたいです。

今は株式会社アンソリュートで執行役員・メディア事業責任者をやっています。3人のボード(会社経営の中核を担うポジション)には、代表の仲田さん、2社目から同じチームで一緒にやっていたと共に入っています。株式会社アンソリュートでは何を目指しているのか

「人生にもサステナブルを」を目指しています。

サステナブルとは持続可能であるという意味なのですが、世界や地球が持続可能なものになるためにゴミ問題や人口問題など、これまで様々なことが問題視されてきました。2015年からSDGs(エス・ディー・ジーズ)という目標が国連で採択されていたり、そういった意味で耳にする人も多くなってきていると思います。僕達の考え方としてはその考え方・概念を一人一人の人生単位でもやっていこうよ、ということです。人生の大部分を占める仕事・会社が家族の次に大事なコミュニティ・組織であれば、その人の人生も豊かで持続可能なものになっていくと思っていて、

そういう会社を作っていきたいという所ですよね。

だからこそ今は広告事業をやっていますけど、それをやり続けてサステナブルな人生を歩めるのかというとそれもまた別で、各々がサステナブルな人生を歩んでいくために仕事を通してやりたいことはあって。例えば組織の中に飲食店をやりたい人がいて「飲食店をやればサステナブルな人生を送ることが出来ます。」という人がいるのなら、やれば良いなと思います。だから将来的には広告事業はある程度の売り上げで止めて、各々がやりたいことに対してそれを事業化していき、その新規事業でキャッシュを伸ばしていきたいと思っています。ただ何をやる上でも絶対的にキャッシュは必要ですから、まずは今までの自分達の人生で培ってきた広告事業でそのキャッシュを作っていって、それをエンジンにして新規事業をやっていきたいです。規模としては一旦中期ミッションとして2025年までに50人規模を目指し、50人規模で売り上げ50億。ゆくゆくは100人規模の会社を目指していきたいですね。

自分自身にしかない人生を築いていきたいと思います。

(※手前、張氏。奥、仲田氏。)

壮大なビジョンです。正に自分自身にしかない人生ですね。そんな瀧口様は社会人サッカーにも取り組まれていますが、瀧口様の中で社会人サッカーとはどのようなものなのでしょうか

社会人サッカーは2社目で働いているときに同僚だった中島聡志(現FC.BANDELIE)に紹介してもらいました。そこからかれこれ5年くらいFC.BANDELIEではプレーしていますね。何で社会人サッカーをやっているのかと聞かれると難しい問題ですよね。仕事とは全く違う別空間です。友達が集まっている所というか。かといって息抜きではなくて。

皆平日は違う事をしていて、週末に集まって、同じ事を同じ目標に向かって真面目にやる。

そこで生まれる感情の盛り上がりというのはやはり特別なものがあります。試合に出ている時、僕は特にそういうものを感じますね。

余計なことを考えず感情的になれる。僕自身にとって特別な環境です。

ありがとうございます。最後にCamfficeは学生のメディアです。学生に対してメッセージを頂きたいです。

学生時代、僕の場合は人とは違う人生を歩みたいと考えていて、社会人としてそういう生き方をしていこうとなった時にあった道が会社経営や独立でした。他にも名の知れた会社に入るとか、役職に就くとか。色々あるとは思いますが。

しかし、皆さんがそんな人生を歩んでいく必要なんてものは全くないと思ってます。

ただどういう人生を歩みたいか。どう在りたいのか。自己分析も含めて自分の本質を知ることは絶対に大切です。自分自身のキャリアを築いていく為のヒントになっていきます。あと僕もそうですけど世の中には色々な仕事や生き方をしてる人はいます。そういった人を知って価値観を広げていく事は選択肢を広げていくことにも繋がる大切なことなのではないかなと思います。

取材を行った私が最後に想うこと

人生。生き方。在り方

21歳、これからを生きる私、そしてこれからを生きる全ての若者にとって

それ捉え夢見る事は、今後のキャリアを作っていく意志杖となっていくだろう。

また、本取材ご協力頂き、貴重な経験をさせて頂きました瀧口様株式会社アンソリュートの皆様本当にありがとうございました。

次回記事もご期待頂きたい。

↓↓この記事からより深く学びたい皆様へ。↓↓

株式会社アンソリュートHP

広告業界について

フリーランス、個人事業主について

サステナブルについて

人生について