現在、東京都社会人サッカー連盟だけで約230チームが加盟していますが、社会人サッカーチームはどうやって作るのでしょうか?
「自分のチームを作りたい」「仲間と理想のチームを作りたい」と思っている方々は必見です!
社会人サッカーチームを作る為に必要な手続きは?
社会人サッカーリーグに参加するチームを作るには、主催者である各都道府県サッカー協会の規定に沿った手続きが必要です。
「社会人チームを作る」と決めてから、リーグに参戦するまでの流れを見ていきましょう!

①参加リーグを決める
「どの地域のリーグに参加するのか」を決める必要があります。
各都道府県によって、リーグのレギュレーションや毎年の昇降格のシステムが異なるのに加え、リーグに加盟するための手続きが異なるからです。
例えば、埼玉県と東京都の場合では大きく異なります。埼玉県の場合、新規加盟チームは、各市町村のサッカー協会が運営するブロックリーグからのスタートとなり、リーグの上位チームがそれぞれの地区で開催される決勝大会に出場し、上位2チームに残らなければ、県3部リーグに昇格することは出来ません。
一方、東京都の場合は、東京都4部からのスタートとなり、チャンピオンになれば、3部へ自動昇格となります。
②条件検討・連盟へのメール
参加リーグを決めたら、そのリーグの参加条件を調べます。最低限必要な人数、審判資格有資格者の人数、必要書類、ユニフォームの規定など、連盟が定める様々な条件を確認します。
東京都の場合、東京都社会人サッカー連盟宛てに資料請求メールを送る必要があります。「新規加盟チーム名(暫定可)」「チーム連絡者(氏名、メールアドレス、携帯電話番号」をメールに記載して送信します。連盟から返信が来たら、記載された詳細に沿って、手続きの準備を進めます。
例年、参加希望チームを対象に説明会が開催されています。
2022年度は、新型コロナウイルスの影響で、チーム毎にオンライン説明会が行われます。
③申請準備
定められた期限内に②の参加条件を満たす必要があります。*参加条件の詳細は後述
④加盟
各手続きを完了し、連盟に加盟すると、次シーズンからリーグへ参戦です!
加盟後は、
「4部総会への出席」「加盟費・選手登録費・運営費等の支払い期限の遵守」
「加盟団体登録および、エントリー用紙、審判登録票などのリーグ関係書類の提出期限遵守」
「リーグ期間中に6試合以上のグラウンドを確保・提供」などが求められます。
公式戦の運営は、運営委員を中心として自主的に行うため、各チームの協力が不可欠です。
どんな参加条件がある?
加盟に至るまでの全体の流れを見てきましたが、ここからは、条件の詳細を、東京都の例で見ていきます。
審判資格有資格者の規定
連盟加盟には、チームで6名以上の公式審判員を保有する必要があります。また、この6人のうち最低1名、3級以上の審判資格を有していることが条件です。
しかし、新加盟チームに限っては、初年度は全員が4級資格であっても認められています。ただし、リーグ期間終了までに3級審判を確保しなければなりません。
審判員の数が6名に満たない場合は、「新規審判4級取得講習会」を受講し、4級資格を取得する必要があります。
選手規定
同一選手が、日本サッカー協会に加盟している複数のチームに登録することは出来ません。例えば、東京都2部所属のチームに選手登録している人が、新たに4部加盟のチームに選手登録することはできません。また、都道府県を跨いでの二重登録も不可です。
中学校卒業以上の選手は、「親権者の承諾書」を提出することで、選手登録、試合出場が可能です。しかし、高校生世代の単独チームの登録は認められていません。なお、大学生などの登録には制限はありません。
外国籍選手については、チーム登録は「5名」まで、試合出場は「同時に3名」までという制限があります。加えて、外国籍選手の登録は、就労・就学ビザ取得者に限られています。また、外国籍選手が6名以上いるチームは、「準加盟」となり、別途手続きが必要です。
ユニフォーム規定
各チームが様々なこだわりや想いを込めて作るものですが、好き勝手に作っていいという訳ではありません。日本サッカー協会のユニフォーム規定に則って作成する必要があります。
色に関する規定
GK及びFPともに異なる色の2着を準備しなければなりません。また、シャツ・パンツ・ソックスは全てが異色でなければなりません。
「FPの1stユニフォームと2ndユニフォームがどちらも黒色のパンツ、GKの2ndユニフォームとFPの2ndユニフォームがどちらもソックスが白」などのように、シャツ・パンツ・ストッキングで同じ色を使うことは出来ません。また、黒色はパンツ一種のみ認められており、シャツやソックスに黒は一切認められていません。

また、プロチームのレプリカユニフォームを使用することも許されていません。
上記のカラー規定をはじめ、ロゴや広告の掲示規定や、背番号の表示規定など、日本サッカー協会が定める規定(https://tokyo-fa.com/pdf/jfa-uniform-2019.pdf)に沿って作成しなければなりません。
ユニフォームの製作は、細かな規定が多数あり、多くの時間を割くことになります。
メンバーや友人に、デザイナーがいる場合は、要望やユニフォーム規定を伝え、作成を依頼するのも一つの手段です。 FC.BANDELIEの場合は、副代表の中武の知人であり、現在J2水戸ホーリーホックで事業執行役員を務めていらっしゃる市原侑祐さんにユニフォームをデザインして頂きました!
加盟に掛かる費用や時間は?
費用

時間
FC.BANDELIEが東京都社会人サッカー連盟に加盟する際は、「約1か月半」の時間を要しました。2015年12月に準備を開始し、2016年1月中旬に全ての手続きが完了しました。
手続き完了までに要する時間は、各チームの進捗度によって異なりますが、手続き完了までの締切期限が連盟の規定で定められています。
最後に
今回は、「社会人サッカーチームの作り方」について書きました。
アマチュアの社会人サッカーチームを作り、チームを運営していく場合、当然お金は掛かりますし、選手個人の負担も増します。誤解を恐れずに言えば、「わざわざ」、「お金・時間・労力」をかけてサッカーをしています。プロではないので、収入を得ている訳ではありません。
しかし、社会人サッカーにはそれ以上に得られるモノは大きいです。
「サッカーを続けていることによって生まれる人や組織の繋がり」
「勝利を手にした時の喜びや感動をチームメイトと分かち合う」
「私たちを必死に応援し、一緒になって喜んだり、悔しがったりしてくれる人がいる」
「週末の時間を誰よりも熱く過ごすことが出来る」
ここに、社会人サッカー並びにサッカー・スポーツの魅力が詰まっていると思います。
「昔の仲間ともう一度本気でサッカーがしたい」「自分の理想のチームを作りたい」など、きっかけや想いは、人それぞれです。
この記事が、そのような方々のお役に立つことが出来れば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。