【第2回】保育×ICT×サッカー=四方薫 | 東京都社会人サッカー:FBFC

今回は、東京都社会人サッカーリーグ2部に所属する富士ゼロックスFCの四方薫さんにインタビューを行いました。保育の現場にICTを持ち込むというとても興味深い内容に加え、就活や仕事の軸についてもお話いただきました。大学生にはとても興味深い内容なのではないでしょうか!


プロフィール

四方 薫 / SHIKATA KAORU  (1993年 5月21日 生まれ)
枚方FC → 鳥取県立境高校 → 東京学芸大学 → 富士ゼロックスFC



お仕事について

玉置:初の対外チームへの取材でとても緊張していますが、よろしくお願いします!
まず初めに、現在のお仕事についてお伺いしてもよろしいですか?


四方さん:現在は、二社目になるのですが、主に保育園への営業を行っています。保育の現場にICTを取り入れることで、保育士の負担を軽減し、業務を簡略化する仕組みを販売しています。

玉置:情報技術の発展が保育の現場にも影響を与えているんですね。
なぜ以前の職場を離れ、転職を決めたのですか?

四方さん:以前は大手コピー機メーカーに務めていました。しかし、当時、自分の中でもっと自由にチャレンジしてみたいという想いがあったので、少しお堅い社風である大手企業は自分に合ってないかもしれないと感じました。転職のきっかけは、大学で教育に関すること学んでいたので、学んだことを仕事に活かせる教育関係の仕事に就きたいという想いがあったからです。

玉置:大手というと華やかなイメージがあったのですが、そんな一面もあるんですね。
今の仕事は保育の現場にICTを導入するとのことですが、具体的にどんな事例があるのですか?

四方さん:例えば、乳児はうつ伏せになっていると、SIDS(乳幼児突然死症候群)で亡くなってしまうことがあります。それを防止するために、保育士の方が5分に一回確認し、矢印で体の向きを紙に記録しています。この作業は大変な手間であり、ないがしろにされてしまうケースも多いです。そこで、乳児にセンサーを取り付け、自動で記入するという仕組みを取り入れることで、保育士の負担を大幅に減らすことができます。

玉置:とても重要な業務であるのに、それだけ負担が大きいのは難しい問題ですが、ICTを活用することで、解決できそうですね!
次に、現在の仕事のやりがいは何ですか?

四方さん:商品を保育園に導入した時、保育園の方々から、感謝やポジティブな言葉をもらうことが多く、人のためになっているということを強く実感できることです。また、営業マンとして、相手との対話の中で、自分の思い描いた通りのリアクションを得られた時や結果が出た時は、素直に嬉しいと感じます。


ベンチャー企業の印象

玉置:誰かのためになっていることを実感できるのは素晴らしいことですね!
現在の会社は、ベンチャー企業ということですが、どのような印象をお持ちですか?

四方さん:会社によって様々であると思いますが、自由度が高く、新たな取り組みに挑戦しやすい環境であると思います。しかし、枠組みや仕組みが作られていないので、ゼロからのスタートとなり、時間がかかるという側面もあります。また、年齢、人づきあいが昇進する材料にはならないので、仕事に対する考え方が少し変化しました。新しいことをしたい人、実力を試したい人には合っていると思います。

玉置:ベンチャー企業ならではの悩みもあり、人によって向き不向きがありそうですね。



企業チームの練習環境とは…

小林:ここからは、サッカー面とプライベートについて伺っていきたいと思います!
富士ゼロックスは企業チームということで、練習環境もなどがしっかりとしているイメージなのですが、実際はどうなのでしょうか?


四方さん:そういったイメージを持つ方も多いと思いますが、実際のところは、練習は週に一回で、部費やユニフォーム代はすべて自費です。そして、グラウンド代が一番の負担です。年間の活動でかかる費用は約3万円くらいです。


社会人サッカーの良さ

小林:やはり、グラウンド代問題は、社会人サッカーあるあるですね(笑)
次に、四方さんが考える社会人サッカーの良さとは何ですか?

四方さん:高校、大学の部活は、皆同じベクトル(全国大会)を向いていて、監督に言われたことをやるという印象で、そこには思考があまり伴っていなかったのですが、社会人サッカーは、皆それぞれいろいろなことを考えていて、そのような人たちとサッカーを通して交流できるのがものすごく貴重な経験になっていると感じています。また、自分の中で週末の息抜きになくてはならないものになっています。

小林:サッカー選手としてだけではなく、一人の人間として、交流を持てるのが魅力の一つですね。
四方さんが思う大学生のときにやっておいた方がいいことはありますか?

四方さん:授業をしっかり受けることですね。学生時代はサッカー部も忙しかったのでそこまで熱心に受けていませんでしたが、社会人になった今だからこそ、勉強の機会の重要性を痛感しています。単純に知識が増えることは面白いですし、話の引き出しが増えるという面で、仕事にもかなり活かされると思います。

小林:やっぱり、授業は真面目に受けるべきなんですね…これからは、まじめに受けます(笑)
では、学生から社会人になってこれは重要だなということはありますか?

四方さん:目標となる人や尊敬できる人に出会うことが非常に重要であると思います。信頼できる人がいることで、その人を頼ることができますし、また自分のこうなりたいという理想がはっきりするので、迷った時に自分の軸を支えてくれる存在となります。私は今後、人事の仕事に関わりたいと思っているのですが、目標としている人が人事として活躍している人であるということも影響しています。


就活のはなし

小林:自分にとって憧れの存在は、大人になっても、自分の成長のために必要なものですね。
学生にとって就活は大きな問題であると思うのですが、四方さんはどうでしたか?


四方さん:部活をやりながらだったので、できる時間も短く、手探りの状態でしたが、面接を「自己紹介」だと思い、自分はどんな人間か、これから何をしたいのかを自己分析で洗い出しました。やる時間が短かったからこそ集中して自分を深掘りできたと思います。
結果的に転職しましたが、今では納得のいく就活ができ、今の仕事にも活かされていると感じます。

小林:就活を「自己紹介」と捉えるのは斬新でとても面白いですね!
最後に、今後の目標を聞かせていただきたいです。

四方さん:先ほども少し触れましたが、人事の役職で働くことです。人事に行くためには、目の前の仕事に取り組むだけでは足りないので仕事以外の活動として、社内研修の実施や、学生の就活相談窓口を新たに作ろうと考えています。
具体的には、学生の就活において、もっとラフな縦の繋がりを作ることで、より納得のいく就活ができるようサポートしたいと考えています。少しでも僕らがした経験を後輩達に還元できるよう取り組むとともに、自分のキャリアにも活かしていきたいです。


いかがでしたでしょうか?

今回は、富士ゼロックスFC所属の四方薫さんにお話を伺いました。
保育×情報技術という未知の領域のお話を聞けて、非常に面白かったです。少子化が進んでいるのに、保育施設は足りなくなっているという逆説的な問題を解決する糸口になるかもしれません。自分たちの知らないことについて学べる機会を大切にし、今の恵まれた環境を最大限利用し、どん欲に学んでいきたいと思います!
また、今回は第1回にお世話になった岸幸太郎さんに繋げていただきました。
こういった「人と人との繋がり」を大切にしていきたいと思います。ありがとうございます!

今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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